コラム

蓄電池を導入すると後悔する?やめたほうがいいと言われる理由を調べてみた

家庭用蓄電池で後悔?やめた方が良い?

最近蓄電池を設置する家庭が増えているそうです。自宅に設置するものは家庭用蓄電池といわれ、停電時に電気を使用できるなどいくつかのメリットが存在します。ところが、最近インターネット上で蓄電池を購入すると、「後悔する」「やめたほうがいい」などのネガティブな意見をちらほら見かけます。なぜそのような意見が出るのか、また本当に蓄電池を購入するのはやめたほうがいいのか、今回はこれらについて調べましたのでご紹介していきます。

蓄電池の購入をやめたほうがいいと言われる理由

まず大前提として、蓄電池そのものは生活の役に立つ大変便利な機器であるということは間違いありません。しかし、使用者や使い方によっては買ったのを後悔してしまうというのも珍しいことではありません。例えば、

・停電する可能性が少ない
・設置するための場所がない
・もともと電気代がそれほど高くない

このような方は蓄電池を購入するのはあまりおすすめできません。上から順番に説明していきます。

家庭用蓄電池を設置すれば万が一停電が起きた際も安心なのですが、そもそも停電が起こりにくい環境にいるのであれば、そのメリットをあまり感じられないでしょう。また、停電時にも安心という利点に魅力を感じないという方も、ありがたみを感じられない可能性が高いのでおすすめできません。
また、設置するための場所やスペースがないという方も購入はやめたほうがいいかもしれません。例えば、アパートなどの集合住宅にお住いの方は一軒家に住んでいる方よりも居住スペースが狭いことが多いため、蓄電池を設置することができないという可能性もあります。

電気代が生活を苦しくさせるほど高くないという方にもおすすめできません。電気代を少しでも節約する目的で蓄電池を設置するというご家庭が多いようですし、実際に電気代の削減が蓄電池の最大のメリットだと言えます。そのため、電気代に困っている訳ではないという人は家庭用蓄電池を購入する旨味は少ないと言えるでしょう。

蓄電池を買って後悔?実際に買った人の声をもとにやめたほうがいいと言われる理由を紹介

購入しない方が良いケースをここまで記述してきましたが、ここからは実際に購入した人の声をもとにしながら、蓄電池使用をやめたほうがいいと言われる理由を紹介していきましょう。やめたほうがいいと言われる理由として、

・初期費用が高い
・維持するための費用が高い
・そもそも電気代が安くならない可能性がある

といったことが挙げられます。一つずつ見ていきましょう。

まず、蓄電池を設置する際の金額が高額になりやすいことが挙げられています。具体的には5kWhでも約100万円くらい、8kWhだと120万円から180万円ほどはかかるとされています。容量が少ないものでも100万円前後ものお金がかかるだけでなく、後述するようにその後もいろいろなことにお金が必要となる可能性が高いです。導入費用を払うだけでも生活が苦しくなってしまうという方は、この時点で家庭用蓄電池の設置をあきらめたほうが良いかもしれません。

また、維持するための費用がばかにならないという理由もあります。家庭用蓄電池はバッテリーやケーブルなどのたくさんの部品で構成されているのですが、使用し続けていればそれらが劣化する可能性があります。その際の検査費用や部品交換代がなかなか無視できるものではなく、例えば検査から修理まで諸々の経費込みで3、4万円ほどはするとされています。蓄電池は最初の高額な設置費用さえ乗り切ってしまえば、後は電気代が安くなるだけだと思ってしまうのは早とちりです。蓄電池を設置する際は、メンテナンス費用と長年付き合っていかなければならないということもしっかり把握しておかなければなりません。

そして、そもそも電気代が思ってたよりも安くならないからというのも、蓄電池の使用をやめたほうがいいといわれる理由の一つとなっています。上述したように、設置するだけでなくメンテナンス費用というのも私たちの家計を圧迫させる原因となります。そして、蓄電池を設置したからには必ずそれらの費用を回収したいと考える方が多いでしょう。中にはすぐに元が取れるのではと思う人もいるかもしれません。しかし、実際は電気代を一度に大幅に安く削減できるという訳ではありません。一か月数千円の節約が現実的とされており、元を取るまで10年以上かかってしまうということも珍しくありません。そのため、思っていたよりも電気代を節約できないという嘆きの声がインターネット上ではたくさんあがっています。このようにあまり電気代を削減できないからというのが蓄電池の使用をやめたほうがいいとされている理由のようです。

蓄電池とは簡単に縁を切らない方が良い?蓄電池の使用をおすすめできるパターン

ここまで蓄電池がおすすめできない理由を説明してきましたが、場合によっては使用をおすすめできるパターンというのもあります。それは以下の3パターンです。

・災害が起きたときのために電気を蓄えておきたい人
・電気代がとにかく高いと感じる人
・ソーラーパネルを所持している人

まず、一つ目についてですが、地震などが起きた際に「停電になって電気が使えなくなったらどうしよう」と不安を感じるという方は一定数存在します。そんな方は蓄電池を備えておけば万が一のことが起きても安心です。もちろん蓄電池の容量には限りがあるので、毎日全ての家電を長時間使用できるという訳ではありませんが、少しずつ使用するのであれば数日間は電気を使えるので、あればとても頼りになる存在だと言えるでしょう。

二つ目についてですが、最近は電気代の大幅な値上げにより生活が苦しくなっているという方も少なくないでしょう。節電を心がけているという方もいるでしょうが、電気の節約を意識したとしてもそれによって得られる効果というのは決して大きくありません。家庭用の蓄電池を使用すれば、一か月の電気代を数千円安くするというのも珍しいことではありません。設置をする際に高額なお金がかかることになりますが、長期的に使用していれば元が取れる可能性というのが極めて高いです。元が取れた後は蓄電池を使用した分だけ電気代がお得になるので、その点でも嬉しいことだと言えるでしょう。

最後にソーラーパネルなどの太陽光発電を所持している方にも蓄電池はおすすめです。太陽光パネルと併用することで、例えば昼間に貯めた電気を夜に使用するといったことも可能となります。電気代の削減の相乗効果が期待できるので、もし自宅にパネルがあるという方は蓄電池の購入を考えるのも良いでしょう。

まとめ

インターネットなどで目にする、蓄電池の使用をやめたほうがいい理由というのはあながち間違っている訳ではありません。例えば、停電時に備えて購入したものの、一度も電気が止まったことがないというのであれば持っていても意味がないですし、電気代を削減する目的で購入しても途中で使用をやめれば損するだけです。しかし、太陽光パネルとの併用でより高いメリットをえられるなど、蓄電池がとてもすばらしい商品であることは間違いないでしょう。自宅の生活環境などを考慮して、蓄電池を使用することでメリットを受けられるのかどうかを確認することが何よりも大切です。