現在電気自動車の人気が高まってきており、それに伴ってEVに一度乗ってみたいと思う方も増えてきているようです。しかし、車はとても買い物。購入した後に自分には合わないなと感じてしまったらどうしようと不安に思う方も少なくありません。電気自動車のユーザーに向いている人とは一体どんな人なのか、今回はその点について詳しく解説していきましょう。
補助金で家計の負担を減らしたいという人に電気自動車はおすすめ
まず、補助金で家計の負担を少しでも減らしたいという方は電気自動車のユーザーに向いていると言えるでしょう。補助金によっては数十万円から、多い時だと百万円ほどのお金をもらえることがあるからです。
そもそも、なぜ補助金がもらえるのでしょうか。それはEVの購入やEV関連の充電設備の導入を政府が促進しているためです。現代では環境問題が深刻なものとなっており、特に一般的な自動車による排気ガスはその主な原因となっています。環境汚染を少しでも食い止めるため、1990年代にアメリカで補助金制度というものがスタートしました。これ以降、日本やそれ以外の国でも電気自動車の補助金制度が設けられています。
前述したように、補助金は最大で100万円ものお金がもらえるとても魅力的な制度ですが、これは補助金の中でも購入補助金による影響が大きいと言えます。購入補助金とはその名の通り、電気自動車を購入した際にもらえるお金のことで、一般的に補助金というとこのお金をイメージする方が多いようです。他にも自動車税の免除など、税制優遇措置による補助金制度が適用されることもあります。
このように、補助金制度では多額のお金が支給されたり、税金が免除されたりしますので、お金の負担をなるべく小さくしたいという方には電気自動車が向いていると言えるでしょう。ただし、これから先はEVが普及すると補助金の金額が少なくなる可能性があります。最悪の場合、補助金制度そのものがなくなってしまう可能性も否定できません。このため、補助金をもらいたいという方は、なるべく早めに電気自動車を購入することをおすすめします。
今後の地球環境を良くしていきたいという方にもおすすめ
また、今後の地球環境を良くしていきたいと思う方にも電気自動車は向いていると言えるでしょう。EVは一般的なガソリン車よりも環境に配慮された乗り物であると言えます。その理由は以下の三つです。
・再生可能エネルギーからの電力供給に対応している
・有害な排出ガスがほとんど発生しない
・騒音が少ない
まず、EV車は太陽光や風力などの再生可能エネルギーからの電力供給に対応しています。もし自宅に太陽光パネルなどがあれば、そこから電力を車に供給することができます。環境を汚染しない上に無限に利用できるエネルギーで電気を補充できるのが、電気自動車の強みであると言えるでしょう。
また、EVはその性質上有害な排出ガスがほとんど発生しません。一般的な車の場合、ガソリンやディーゼル燃料を燃焼させることで車を走らせています。これによって二酸化炭素などの地球環境に悪影響を及ぼす有害物質がたくさん排出されることになります。EVは電気モーターを動力源として車を走らせるので、有害な物質はほとんど排出されません。地球環境保護が求められる現代において、最も適した乗り物がこの電気自動車だと言えるでしょう。
そして、電気自動車は走行した時の騒音がガソリン車よりも小さいです。前述したように電気モーターが動力源になっているとあって、走行中の音がかなり抑えられています。このため、近所に騒音でストレスを与えるということもないでしょう。
以上のことから、太陽光などの再生可能エネルギーから電力を供給したり、二酸化炭素などの有害な排出ガスを極力おさえたり、騒音を小さくしたりすることで周囲や地球への環境を良くしていきたいという方は、電気自動車のユーザーに向いていると言えるでしょう。
デメリットから見た、電気自動車に向いていない人の特徴
ここまで電気自動車に向いている人の特徴について紹介してきました。では、逆に電気自動車に向いていない人というのはどんな人なのか、EVのデメリットを考えた上でその点について解説していきましょう。EVのデメリットとして
・車体価格が高い
・バッテリーの寿命が短く、経年劣化により性能が低下する
・充電できる場所が不足している
といった点が挙げられます。上から順に説明していきましょう。
まず、EVは車体価格が高いというデメリットがあります。上述したように、電気自動車は補助金を受けることができるため、これによってデメリットを軽減させることは可能です。しかし、補助金をもらったとしても他のガソリン車などよりも高くなってしまうということも多いですし、そもそも補助金の金額が期待していたよりも少ないということもあり得るでしょう。このため車体価格にお金をあまりかけられないという方は、電気自動車のユーザーになるのは不向きであると言えます。
また、バッテリーの寿命が長持ちせず、時間がたつと性能が劣化するという欠点もあります。加えて、バッテリーそのものの価格も高く、家計の負担となってしまうこともあるでしょう。バッテリーを交換する手間が面倒に感じたり、維持管理したりするのが苦手な方もEVの購入は控えた方が良いかもしれません。
最後に、充電できる場所が不足しているというデメリットについてです。電気自動車はガソリンスタンドではなく、充電ステーションなどの専用の場所で電気を補充することになります。ところが、この充電できる場所というのが、ガソリンスタンドと比べて圧倒的に少ないです。ガソリンスタンドはある程度車を走らせれば見つかることが多いため、ガソリンが切れてしまうことは滅多にありません。
しかし電気自動車の場合、充電できる場所が少ないため、電気を補充できず車が止まってしまう可能性はガソリン車よりも高いと言えます。このことから、充電ステーションなどの設備が整っている地域に住んでいたり、自宅でEVを充電できる環境が整っていたりする方以外は、電気自動車のユーザーになるのは向いていないと言えるでしょう。
まとめ
電気自動車のユーザーに向いているのは、例えば補助金を受けることで生活への負担を少しでも減らしたいという人です。また、環境汚染の原因となる二酸化炭素の排出を抑え、再生可能エネルギーを利用した充電をすることで、地球環境保護に貢献したいという人にもEVは向いていると言えます。
しかし、補助金を受けたうえでも車体価格の高さに納得することができなかったり、充電できる設備が自宅や周囲に整っていなかったりする方には、電気自動車の使用は向いていないと言えるでしょう。電気自動車は大変優れた乗り物であることは間違いないのですが、人によっては購入した後にデメリットを強く意識してしまうという可能性もあります。電気自動車の購入をお考えの方は、自分がEVのユーザーに向いているのかどうか、あらかじめ確認しておきましょう。