コラム

太陽光発電の保険を徹底解説【東京海上日動編】

これから太陽光発電を始めようと考えている方は、保険をどうすべきか悩んでいるのではないでしょうか。発電時に温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーとして、世界各国で普及が進んでいるのが太陽光発電です。日本はこれまで、石油などの天然資源を輸入してきましたが、太陽光発電が広まればエネルギーの自給自足が可能となり、なおかつ気候変動対策にもなります。
ただし、太陽光発電を行う過程では、台風などの自然災害、太陽光パネルの故障など、予期せぬトラブルも伴ってきます。発電事業を長期にわたり継続するため、万が一の時の損害を軽減させるために、保険はとても大切です。
保険と聞くと厄介なイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、ここでは大手企業の一つ、東京海上日動が提供する保険について詳しく解説しますので、ぜひ保険選びの参考にしてください。

東京海上日動の太陽光発電の保険の概要について解説

東京海上ホールディングス傘下の東京海上日動火災保険株式会社は、様々なリスクに対応した保険商品を展開していますが、その中で「超ビジネス保険」が太陽光発電にまつわるトラブルを補償しています。

●「超ビジネス保険」の4つのメリット
①1つの保険でまとめて補償
②要望に合わせて必要な補償を選択できる
③各種割引制度
④見積りや契約の手続き・管理が簡単

保険は種類によって、補償の対象範囲が異なります。太陽光発電事業で起こり得るリスクとして、どの保険を選べばいいか、すべてを管理するのは難しいですよね。そこで「超ビジネス保険」では、様々なリスクを1つの保険でまとめて補償することができます。
具体的には、「財産に関する補償」「工事に関する補償」「休業に関する補償」「賠償責任に関する補償」「労災事故に関する補償」の5つが対象です。保険の漏れや重複の心配をせず、契約を一本化できるのは魅力的です。
このように、様々な業種に対応できる補償のラインナップを用意していますが、事業によって必要な保険は変わってきます。「超ビジネス保険」は、契約者が抱えるリスクや希望する補償にあった保険を自分自身で設計することが可能です。

また、保険料の負担額を軽減する割引制度も設けています。先ほど紹介した5つの補償のうち、2種類を契約すると3%割引、3種類以上で5%割引を受けられます。超Tプロテクション(業務災害総合保険)を契約した方は3%割引となる特典もあるため、すでに加入済みなら確認してみましょう。
保険契約の見積りも非常に簡単です。業種と売上高を申告すると、お勧めプランを提案されます。そして顧客ごとの要望を踏まえたうえで見積もりを算出します。1つの保険に各種補償をまとめて、管理を一本化するため、複雑な手続きも不要です。さらに、「超ビジネス保険」に加入すると、以下のサービスを無料で利用することができます。

●インバウンドビジネス支援サービス
●弁護士ドットコム プレミアムサービス
●i-Construction推進支援サービス
●サイバーリスク 緊急時ホットラインサービス

訪日外国人向けのビジネス支援として、多言語電話通訳サービスやインバウンド情報提供サービス、インバウンドコンサルティングサービスを提供します。くわえて、「弁護士ドットコム」が提供する“法律相談閲覧サービス”、“お気に入り相談管理サービス”、“カスタム検索サービス”も利用可能です。
i-Construction推進支援サービスは、工事に関する補償を選択した契約者が利用できるものです。サイバーリスク緊急時ホットラインサービスは、賠償責任に関する補償のうち、「サイバー・情報漏えい事故の補償」または「情報漏えい事故の補償」を選択した契約者が利用可能です。

損保ジャパンの太陽光発電の保険と比較して異なる点を解説

東京海上日動の「超ビジネス保険」を、損保ジャパンが提供する「企業総合補償保険(オールリスク型保険)」と比較すると、保険内容がより細分化されているといえます。
たとえば、「財産に関する補償」一つ取っても、「超ビジネス保険」は基本補償を6種類から選択でき、保険料と照らし合わせながら補償内容を細かく決めることが可能です。財物の損害による費用補償も充実しており、損害の原因の調査費用や、再稼働するために要する点検費用など、事故に伴って発生する様々な費用負担を軽減してくれるのです。

一方、保険料の節減に関しては、「企業総合補償保険」ですと支払限度額や自己負担額を設定して、軽微な損害は補償の対象外にできます。そうすることで保険料を減額し、“払い損”のリスクを減らすことにつながります。
工事に関する補償を保険に含めたい場合は、「超ビジネス保険」が断然おすすめです。建設中の建造物や足場だけでなく、仮設物や仮説建物内の備品、工事用材料などの財物が補償の対象となります。損保ジャパンでは、「建設工事保険」という別の保険が、同様の事象を補償する商品となっており、別途契約手続きが必要になります。休業期間の損失に関する補償では、両者の間で保険金の算出方法に違いが見られます。

●「超ビジネス保険」の場合:“売上減少高×補償割合”
●「企業総合補償保険」の場合:“休業損失保険金額(1日あたりの補償額)×休業日数”

補償割合とは、粗利益率以下で、5%単位で補償割合を設定するものです。休業損失保険金額にも支払限度率があり、こちらは粗利益率に10%を乗じて算出した数値となります。どちらの金額が大きくなるかは契約者ごとに異なるため、事前に見積もりを出しておくといいでしょう。
「超ビジネス保険」は、基本補償として「営業継続費用保険金」「損害拡大防止費用保険金」など、事故に伴って発生する様々な費用負担も対象です。一度事故が起きると、想定外に負担が増えることは珍しくありません。細かいところに手が届いているのはありがたいですね。

まとめ

東京海上日動火災保険の「超ビジネス保険」は、契約者の細分化されたニーズを汲み取り、保険対象が幅広いことが大きな特長です。他社で契約すると複数の保険にまたがる内容を、まとめて一本化し、手続きや管理を簡易にしたところも、顧客にとっては魅力でしょう。これだけサービスが手厚いと、保険料が高額になるのではと心配されるかもしれませんが、自分が求める補償だけを選んで契約すればいいので、必ずしも保険料が高くなるわけではないです。
この記事で取り上げたもの以外にも様々なオプション特約があるので、興味を持った方はぜひ「超ビジネス保険」のパンフレットなどをご覧ください。