太陽光発電とEV

太陽光発電は電気自動車(EV)とも相性抜群!EV充電について調べてみた

世界的に、ガソリン車から電気自動車(EV)へのシフトが加速しています。EU諸国では、2040年までにガソリン車の販売禁止目標を掲げており、日本の大手自動車メーカー「日産」も、欧州向けのガソリンエンジンを新規開発しない方針を明らかにしました。他のメーカーもこの動きに追随するとみられ、EVの技術開発をめぐり今後ますます激しい競争が繰り広げられるでしょう。
EVはその名の通り、電気を充電して走行する自動車ですが、最も肝心な充電において太陽光発電の活用が注目されているのです。双方を併用することで、高い相乗効果が期待できます。
そこで今回は、太陽光発電とEVについて、さらにV2Hといわれるシステムに関して、詳しく解説していきます。

太陽光発電を使ってEV充電は可能?

EVの充電は、一般的には充電スタンドからコンセントを通じて電気を供給する方法がよく知られています。しかし、太陽光発電による電気を使用する方が、電気代の節約になりますし、環境に負荷がかからないエコという観点でも、非常に優れています。
住宅用太陽光発電は、自家消費して残った分を電力会社に買い取ってもらう「売電」という仕組みがあります。以前は、電力の固定買取価格が高かったので、売電によって利益を出す方も多くいました。ところが、買取価格が年々低下しており、同時に電力会社から買う電気代は再エネ賦課金の上乗せも相俟って年々上昇傾向です。つまり現在は、なるべく自家消費する方がお得という時代に移行しているわけです。

自宅で家庭用コンセントからEVに充電すると、当然ながら電気代がかかります。特に長距離移動が多い場合、頻繁に充電しなければならず、電気代が膨らむでしょう。一方、太陽光発電から充電すると、家庭用電源を使用しないので、電気代の増加は皆無です。初期費用を投じて太陽光発電システムを設置すれば、その後長期間にわたり電気を供給し続けることができます。

先程、太陽光発電をたくさん自家消費すべきとお伝えしましたが、日光が出ている間しか太陽光発電は電気を生み出しません。仕事などで昼間自宅に不在だと、電気をあまり消費せず、せっかく発電したのに無駄になってしまいます。そこで、昼間のうちにEVに電気を溜めておくことで、電気を無駄にせずコストも低下させることが可能です。次の項目で詳しく説明しますが、この溜めた電気を夜間に自宅で使うこともできます。太陽光発電を最大限活かすためにEVとの組み合わせが相性抜群なのです。

V2Hのメリット、デメリット

V2Hとは、「クルマ(Vehicle)から家(Home)へ」を意味する言葉です。EVに溜めた電気を、自宅で使用することができる、画期的なシステムです。太陽光発電とEV、そしてV2Hシステムを組み合わせることで、様々なメリットを享受することができます。主なメリットは以下の通りです。

●電気代の削減
●災害・停電時にも電気を使える
●充電時間が短くなる
●環境にやさしい

V2H最大の魅力は、住居からEVに電気を送るだけでなく、EVから電気を送って家庭内で消費できるところです。よって、V2HシステムがあればEVを蓄電池代わりに使用できます。
通常、日中に太陽光発電で生み出した電力を蓄積するには、家庭用蓄電池を設置しなければなりません。しかし、V2Hによって、EVが蓄電池の役割を果たし、夜間にEVの電気を使えば、電気代の削減に繋がります。もちろんEVを走らせれば、ガソリン代がかからないわけで、生活費におけるエネルギーコストが大幅に低下するでしょう。
いつ起こるか分からない停電や災害に対しても、V2Hは有効です。EVに充電しておけば、停電した時にも電気を送れます。夜間や悪天候だと太陽光発電は使えませんが、EVがバックアップ電源の役割を果たすのです。家庭用の200Vコンセントに比べて充電時間は半分程度と言われているので、短時間で充電可能なのも嬉しいですよね。他にも、家庭用蓄電池に比べて電気自動車の方が蓄電量が多くコストパフォーマンスが良い点や、中古の電気自動車の方が新品の家庭用蓄電池より値段が安い場合もあります。

次に、V2Hを利用する上で覚えておくべきデメリットについて触れておきましょう。EVと太陽光発電を同時に購入すると、どうしても高額な費用がかかってしまいます。また、既に車を所有していないと、新たにEVを停める駐車スペースを準備することになり、工事費用がかさむ恐れがあります。日中にEVを頻繁かつ長時間走行させる場合、まだまだ不便を感じることもあるでしょう。EV充電スタンドは設置件数が少なく、特に地方だと普及率が低めです。理想としては、日中2~3時間以上充電できる生活環境だとメリットを活かせますが、そうでないと恩恵を受けにくいかもしれません。

PHVも太陽光発電で充電可能?

PHVとは、「Plug-in Hybrid Vehicle」の略称で、電源を繋いで充電できるハイブリッド車です。電気自動車と異なり、エンジンも搭載しているのでガソリンで走行できますし、電気で走ることも可能です。電気による航続距離もHV車より長いです。EVだと充電切れの心配がありますが、PHVだと従来のガソリンエンジンでも走行します。EV充電スタンドが近くにない場所でも安心して使用できます。
PHVは外部から電源を接続して充電する仕組みが一般的です。現在でもその点に変わりはないですが、2016年発売のトヨタ「プリウスPHV」で採用されたソーラールーフは画期的な機能を搭載しました。同車は、車両ルーフに装備された「ソーラー充電システム」により、太陽光によるエネルギーを駆動用バッテリーに供給する仕組みを備えているのです。
ただし、EVのように住宅用太陽光発電の電気をV2Hによって、供給・放電を自由に行うことを想定していません。基本的に充電スタンドから電気を供給する必要があります。太陽光発電をフル活用するなら、やはりEVの方が相乗効果は高いと思われます。PHVの性能が向上して、EVとの垣根が無くなるか、今後の動向に期待しましょう。

まとめ

太陽光発電を導入する時には、同時に蓄電池を設置することを検討する方も多いですが、蓄電池の代わりとしてEVを購入するケースが今後さらに増えていくはずです。世界的なインフレの影響で、電気代が高止まりするリスクもあり、太陽光発電から生み出す電気の方が単価が安くなります。どうしても初期費用の高さに目が行きがちですが、EVに乗り換えるとガソリン代がゼロになり、日常生活の電気代も削減できます。太陽光発電とEV、V2Hの組み合わせで、長い目で見れば初期費用を回収するに十分といえるはずです。特に環境意識が高い方には、是非ともこれらの併用をおすすめします。皆さんも“未来”を体感するこの相乗効果を試してみてください。


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