エコキュートを太陽光発電に活用

太陽光発電とエコキュートは連携可能?エコキュートについて徹底解説

自宅の屋根に太陽光パネルを取り付ける方の多くは、「電気代を節約したい」と考えて導入を検討するかと思います。日中の太陽光で発電した電気を自家消費して、余剰電力を売電する、その収益によって初期費用を回収していく、従来はこういったやり方が当たり前とされていましたが、その常識が変わりつつあります。
実は最近、太陽光発電システムを設置しているご家庭では、エコキュートをあわせて導入する方が増えているのです。太陽光発電と併用すると、発電したエネルギーをより効率的に使用することができるため、地球環境に優しいうえ電気代を削減できます。エコキュートとはそもそもどんな機器なのか、馴染みがない方もいらっしゃるかもしれません。今回は、エコキュートの大まかな仕組みと、太陽光発電と連携するメリットについて詳しく解説していきます。

エコキュートを改めて解説

「エコキュート」とは、簡潔に言うと、空気の熱でお湯を沸かすことができる電気式の給湯器です。その仕組みは、外気をヒートポンプ内に取り込み、空気中の熱を熱交換器によって冷媒に吸収させます。冷媒とは熱を伝達する性質がある物質をあらわし、エコキュートでは冷媒として二酸化炭素(CO2)を使用します。
熱を持った冷媒を圧縮機に移動させ、電力エネルギーで冷媒を圧縮すると、最大90度まで温度が上昇します。そして、給湯熱交換器を通じて、高温の冷媒を貯湯タンクに送り込みます。タンクの中で、給水された常温の水が高温の熱で温まり、適度な温度になったお湯がお風呂やキッチン、洗面所などに流れていくのです。
この仕組みでは、エネルギー効率が上がり、従来の3分の1程度のエネルギーでお湯を沸かすことができると言われています。また、メーカーによって差はあるものの、およそ3~4時間でお湯が沸きあがります。電気ヒーターを使用してお湯を沸かす「電気温水器」と一見似た設備ですが、エコキュートの方が圧倒的に省エネ性能が高いです。よって電気代も安く済むため、今から導入するならエコキュートをおすすめします。

太陽光発電とエコキュートを組み合わせるメリット

太陽光発電とエコキュートを併用すると、一体どんなメリットがあるのでしょうか。
まず大きく変わるのは、ガスを使わないオール電化生活に切り替えることが可能です。オール電化の家庭向けに、電力会社は夜間の電気料金が安いプランを用意しています。たとえば、関西電力なら「はぴeタイムR」といった、地域の電力会社ごとにプランがあるので確認してみてください。
こういったプランは、深夜帯(23時~6時または7時)の電気代は安いかわりに、昼間の電気代は少し高く設定してあります。そこで、日中は太陽光発電で発電した電気を使って、夜間にエコキュートでお風呂を沸かすことが推奨されていました。電気とガスを使って給湯するより、光熱費が安くなるわけです。
しかし、夜間にお湯を沸かして日中もしくは夜間に使うというやり方が、最適とは必ずしも言えなくなってきました。太陽光発電の電気を使って昼間にお湯を沸かす方が良いとされているのです。その理由は、深夜帯の電気料金が上昇しているからです。

一昔前だと、夜間は1kWhあたり約10円以下で利用できる時期もありました。ところが、2022年時点では、平均15円前後。東京電力の代表的なオール電化向けプラン「スマートライフ」だと、1kWhあたり17.78円です。この値段に、再生可能エネルギー賦課金が上乗せされることも忘れてはなりません。
2022年度は、電気料金に3.45円が加算されるので、実際は夜間料金でも21.23円かかります。そうなると、深夜だろうが電力会社から電気を購入するのは極力避けて、太陽光発電で発電した電気で賄おうという考えになるわけです。
FIT制度(固定価格買取制度)終了後、いわゆる卒FITにおいては、売電単価よりも夜間電力の値段の方が確実に高いです。電力買取価格が8~9円まで低下する可能性もあります。そうすると、太陽光発電によって発電した電気を売るより、自家消費した方が経済的価値は上がるのは一目瞭然でしょう。

エコキュートの観点からみても、外の気温が高い方が熱効率も良く、お湯沸き上げの時間も短縮されます。気温が一桁台の冷たい空気より、20度以上の温かい空気の方が熱を生みやすい、というのは想像に難くありません。深夜に沸かして翌日の夕方に使用するより、日中沸かす方が使うまでの時間が短いのもポイントです。その分、沸き上げの設定温度を低めに設定できるため、エネルギー効率を高めてくれます。

エコキュートのメーカーによっては連携できないこともある?

いくら太陽光発電とエコキュートを組み合わせて使用するとメリットがあるとはいえ、そもそも連携できないのなら無用の長物です。この項目では、太陽光発電と相性がいいエコキュートのメーカーについて説明していきます。
結論からお伝えすると、国内大手電機メーカーが販売しているエコキュートは、ほぼ全て太陽光発電と連携可能です。以下、大手メーカーが販売しているエコキュートの商品を列挙します。

●日立製作所 「太陽光発電利用沸き上げ」
●三菱電機 「お天気リンクAI」
●パナソニック 「ソーラーチャージ」
●コロナ 「ソーラーモード」
●東芝 「昼の運転予約」
●ダイキン 「昼間シフト機能」

リモコンで操作するもの、スマートフォンのアプリで操作できるものなど、メーカーによって特徴があります。ただし、最新の機器だと、おおむねどの商品にもAIが搭載されています。天気予報に基づいて、沸きあげ時間を変更したり、タンク容量を調節するなど、AIが自動で最適な判断をするのです。たとえば、翌日が晴れる予報の場合、日中の太陽光発電の余剰電力を利用して運転を行うべきとAIが認識し、夜間はお湯を溜めません。

中小企業メーカーの場合、技術進化が追いついておらず、太陽光発電とエコキュートが連携できない場合も考えられます。一方、国内大手メーカーなら安心してエコキュートを連携できるのではないでしょうか。既に太陽光パネルを設置済みの方は、太陽光パネルのメーカーと同じものを選ぶのが良いかもしれません。

まとめ

エコキュートを導入して、太陽光発電システムと連携させると、
●卒FIT後も余剰電力を有効活用できる
●エネルギー効率が上がる(光熱費が低下する)
といったメリットが挙げられます。

住宅用太陽光発電の場合、FIT制度による固定価格買取期間は10年間です。太陽光パネルの寿命は25~30年と言われており、卒FIT以降の余剰電力をどのように使用するかは、誰しもが直面する大きな問題です。
電力買い取り価格が低下する傾向は今後も変わらず、いかに自家消費に回し、電力を効率よく活用するかで、コスト収支は変わってくるはずです。最近では、AI機能が進化した高性能エコキュートが各メーカーから続々と発売されています。自宅の電力を太陽光発電に切り替えるタイミングでエコキュートも一緒に導入すると、相乗効果で想定以上のコストダウンを実感できるかもしれませんよ。


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